家具塗装修理・塗物(ぬりもの)再生
「塗装修理」と聞いて、ペンキのように上から色を塗るだけだと思っていませんか?
イー家具屋の塗装修理は、劣化した古い塗膜を一度すべて「削り落とし(剥離)」、素地の状態に戻してから、大川の職人が一から塗装し直します。
この工程を経ることで、家具は新品当時の輝きを取り戻すだけでなく、ウレタンなどの強固な塗膜によって再び長く守られることになります。
さらに、私たちは現代の家具だけを扱っているわけではありません。
漆(うるし)塗りや、昔ながらの伝統的な塗装が施された「塗物(ぬりもの)」も、現代の最強塗料である「ウレタン塗装」の技術を応用して蘇らせます。
古き良き伝統の美しさを残しつつ、現代の生活でも気兼ねなく使える耐久性をプラスする。
それが、イー家具屋の「塗物再生」です。
【こんな症状に対応します】
- 天板のベタつき・色落ち:塗装が溶けてベタつく、拭くと色がつく状態。表面の保護膜が消失し、木がむき出しになっているため、一刻も早い修理が必要です。
- 白化(はっか):ポリ塗装が経年劣化し、まるで白内障のように塗装自体が白く濁ってしまった状態。
- 傷・へこみ:深い傷や打痕が目立つ。
- 色変え(カラーチェンジ):部屋の雰囲気に合わせて、濃い色や明るい色に変えたい。
- 塗膜剥がれ:塗装がポロポロと剥がれてきている。
【婚礼家具の再生】40年の時を経て。紫檀ドレッサーと椅子の復活
【ピアノ塗装級】剥がれた椅子を、高コスパに鏡面再生
「ピアノ塗装」は高い? プロの代案
本来、ピアノの塗装は非常に特殊で高価なものですが、今回は「高硬度ウレタン塗装」での再生をご提案しました。
熟練の技術で塗膜の厚みと平滑さをコントロールすることで、本物のピアノ塗装と並べても見劣りしない、美しい鏡面と深みを再現。
コストを抑えつつ、ピアノの品格を損なわない「見分けがつかないレベル」の仕上がりを実現しました。
「重ね塗り」はしません。時を戻す全剥離
劣化した塗装の上に重ねて塗ってもすぐに剥がれてしまうため、熟練の職人が一本一本丁寧に、そして念入りに古い塗装を全て剥がすことから始めました。
まるで時を戻すように、美しい木地が再び姿を現します。
下地塗装で木目を整え、繊細な着色塗装で本来の色合いを再現。そして、耐久性のあるコーティング塗装で仕上げることで、まるで新品のような輝きを取り戻しました。
想いを未来へつなぐ
座面以外の部分も全体のバランスを考え、色と光沢を合わせて丁寧に再塗装しています。
家具修理は、単に物を直すだけではありません。それは、お客様の大切な思い出を未来へ繋ぐこと。そして、限りある資源を大切にするサステナブルな選択です。
「この椅子がまた使えるなんて…!」お客様の喜びの声が、私たちの何よりの原動力です。
【色変え】婚礼家具をホワイトに。新居に合わせたトータルリメイク
想い出の家具を、新生活の主役に
新居への引っ越しに合わせて、長年大切に使われてきた北海道産の婚礼家具(整理箪笥)と、籐張りの椅子を「インテリアに合わせてホワイトにしたい」というご依頼です。
しっかりとした造りの良い家具は、色を変えるだけで、まるでオーダーメイドの新品のように生まれ変わります。
箪笥:高さ調整と細部へのこだわり
整理箪笥は「少し背が高すぎる」とのことで、台輪(土台)をカットして高さを調整。圧迫感を減らし、より使いやすいバランスに仕上げました。
塗装は、白化した古いポリ塗装を剥離し、職人が丁寧に「エナメル塗装」で美しいホワイトへ。
迷われていた金具は、あえてゴールドのまま磨き上げることで、白地に映える高級感あるアクセントとなりました。
見えない内部や底面までホワイトに塗装しており、どの角度から見ても自然な仕上がりです。
椅子:「この色が正解かも」と言わせる統一感
セットでご依頼いただいた籐(ラタン)張りの椅子も、落ち着いた白のエナメル塗装で仕上げました。
網目状の籐への塗装は難易度が高いですが、素材に合わせた特別な仕上げを施すことで、まるで最初からこの色だったかのような美しさに。
完成後、お届け先の新居にぴったりと馴染んだ家具を見て、「ホワイトにして本当に良かった」と嬉しいお言葉をいただきました。
整理箪笥:高さ調整とエナメル塗装
椅子:籐(ラタン)のホワイト塗装
【輸送事故】フリッツ・ハンセン「セブンチェア」の難所修復
「出来る限りでいい」という願いに応えて
北欧家具の巨匠アルネ・ヤコブセンがデザインした名作「セブンチェア」。
引越しの輸送事故により、美しい曲線を描くエッジ部分の塗装がえぐれて剥がれてしまったとのご相談です。
フリッツ・ハンセン社の塗装は非常に特殊で、全く同じ色と艶を再現するのは至難の業。「出来るかどうかわからない」と正直にお伝えしましたが、お客様の「どうしても直したい、出来る限りでいいので」という切実な想いに心を動かされ、挑戦を決意しました。
肉眼でも見分けがつかない「調色」の奇跡
最大の難関は「色の再現」です。そこで私たちは、協力会社の塗料メーカーとタッグを組み、科学的なアプローチと職人の目を組み合わせて塗料を調合。
何度も試作を重ね、ついに肉眼では判別できないレベルの「完全な同色」を作り出すことに成功しました。
ピンポイント手術のような精密塗装
えぐれて飛んでしまった部分をパテで埋めてフラットに成形した後、修理箇所以外を徹底的に養生(マスキング)。
わずかな隙間も許さないピンポイントの塗装を施しました。
仕上がりはご覧の通り。修理した私たちでさえ、どこに傷があったのか見失うほどのクオリティです。諦めかけた名作家具が、職人の執念で蘇りました。
【希少品再生】本物の風格。欅(けやき)火鉢の完全修復
レプリカではない「本物」の価値
近年、インテリアとして流通している火鉢の多くは装飾用のレプリカですが、今回ご依頼いただいたのは、実際に炭を入れて使われてきた「本物」の欅(けやき)火鉢です。
職人技が光るこうした道具は、現代では非常に希少な存在。しかし、経年劣化で塗装が褪せ、輪染みや打痕、擦り傷が目立ち、その魅力が半減してしまっていました。
研磨とコーティングで未来へ
修理は、悪い部分を削ぎ落とす「研磨」から始まります。
丁寧に表面を整え、欅特有の力強い木目を引き立てる塗装を施しました。さらに、紫外線や菌、汚れから守る最新のコーティングで仕上げることで、観賞用としてだけでなく、実用品としても長く使い続けられる耐久性をプラスしました。
一つひとつの修理が、大切な家具を未来に繋げるお手伝いになります。
【父の記憶】津軽塗・文机の再生。漆の風合いをウレタンで守る
途絶えさせない、価値の継承
「自分が綺麗にしておかないと、次の代では価値が分かる者がいなくなる」
そんな切実な想いで持ち込まれたのは、亡きお父様が結婚当初から大切にされていた「津軽塗」の文机です。
長い年月で傷や劣化が見られましたが、その歴史の重みを尊重しながら、美しく再生させていただきました。
「漆(うるし)」ではなく「ウレタン」で直す理由
本漆(ほんうるし)での修復は非常に高コストになる上、現代の生活環境では管理が難しい側面もあります。
そこで今回は、耐久性と美しさを兼ね備えた「高硬度ウレタン塗装」をご提案。
職人の手作業で可能な限り傷を研磨し、漆のような深みと光沢を再現。見た目は伝統工芸の美しさそのままに、傷や汚れに強い実用的な机へと進化させました。
【空間調和】花梨(カリン)飾り棚を、紫檀(シタン)の色へ
「直す」だけでなく「合わせる」ご提案
花梨(カリン)材を使用した立派な飾り棚のご依頼です。
木材自体に割れや反りはなく、扉の開閉もスムーズでしたが、長年の紫外線によって全体的に色が褪せ、内部と外部で大きな色の差が生じていました。
今回のご要望は、単に元の色に戻すことではありませんでした。「同じ部屋にある『紫檀(シタン)』の座卓と色を合わせたい」という、インテリアの統一感を目指したオーダーです。
素材を超えた調色技術
花梨と紫檀は、元々の赤みや木目が異なる木材です。
私たちは座卓の色味を徹底的に分析し、花梨の上から塗った時にピタリと紫檀の色に見えるよう、微調整を繰り返しながら塗装を施しました。
結果、深みのある高級感あふれる仕上がりとなり、お部屋全体が引き締まるようなトータルコーディネートが完成。「家具を再生することで、暮らしの質を高める」。それが私たちの目指すゴールです。
【名品再生】北海道民芸家具。水目桜(ミズメザクラ)の圧倒的風格
「やっぱり、本物はいい」
北海道民芸家具の名品「水目桜(みずめざくら)」のダイニングテーブルの修理です。
天然木ならではの緻密で美しい木目が特徴ですが、長年の愛用により塗装が剥がれ、傷や汚れが目立つ状態でした。
しかし、このクラスの家具は、表面が傷んでいても芯まで素晴らしい素材でできています。「良い素材は、手をかければ必ずよみがえる」。それが証明された事例です。
家具が再び主役に戻る瞬間
イー家具屋では、古い塗装を完全に削り落とす「全面研磨」を行い、木地をリセット。
キズや汚れを丁寧に補修した後、下地塗装から着色、そしてコーティング塗装へと工程を重ねました。
完成後、椅子とセットした瞬間に広がる、北海道民芸家具ならではの重厚な存在感。
素材と職人の技術が響き合い、家具が再びダイニングの主役として輝き出しました。
【最高級家具】モリシゲ(MORISHIGE)。漆の「布着せ」を現代塗料で守る
メーカー廃業でお困りの方へ
2025年、その歴史に幕を下ろした最高級家具メーカー「モリシゲ」。
修理の窓口がなくなりお困りのお問い合わせを数多くいただきます。
モリシゲの家具は特殊な工法やパーツが使われており、入手不可能な部材もございますが、弊社で出来ることであれば、最大限の知恵と技術で解決のお手伝いをさせていただきます。
伝統技法「布着せ」の修復難易度
モリシゲの木部には「布着せ」という、木の上に麻布を貼って漆を塗る伝統技法が施されています。
今回は掃除中に漆が剥がれ、中の麻布が露出してしまっている状態でした。
漆の割れが進行すると、本来の美しさと強度が損なわれてしまいます。私たちは木部を分解し、劣化した漆を丁寧に研磨・剥離することから始めました。
「エナメル塗装・50%艶」という最適解
今回は、日常的な掃除に強くメンテナンスが容易な「エナメル塗装」を選択。
あえて光沢を「50%(半艶)」に抑えることで、漆のような上品な質感を再現しつつ、下地の麻布の凹凸や傷を目立ちにくくする工夫を施しました。
完全な新品に戻すことは難しくとも、こうして手を加えることで、最高級家具としての品格を取り戻し、再び長く愛用していただけるようになります。
【規格外の挑戦】巨大原木テーブル。深く刻まれた「焦げ」との対峙
代わりのない一点物を、火から救う
ある特別な御宿からのご依頼です。客室の庭におかれた巨大な原木のテーブル。
宿泊されたお客様が誤って火を使ってしまい、表面が黒く焦げてしまったとのことでした。
このクラスの原木テーブルは、二つとして同じ形がない一点物。買い替えようにも同じものは存在しません。「どうしても直したい」という切実なご要望でした。
「削ってみないと分からない」リスクとの戦い
焦げの修理で最も難しいのは、「深さ」が見えないことです。
表面だけなら綺麗になりますが、炭化が深部まで進んでいれば、削り取ることで大きな凹みができたり、黒い痕が残ったりする可能性があります。
私たちは安請け合いはしません。お客様にリスクを正直にご説明し、「痕が残る可能性があっても、出来る限りのことをやってほしい」とご了承いただいた上で、修復に挑みました。
ユニック出動。運搬から仕上げまで総力戦
人の手では運べない重量のため、特殊な運送業者とユニック車を手配しての搬出入となりました。
工場では、職人が慎重に、しかし大胆に焦げ部分を研磨。幸いにも、致命的な深さまでは達しておらず、原木の力強い木目を活かした塗装で仕上げることができました。
どんなに巨大でも、どんなに困難な状態でも、そこに「直したい」という想いがある限り、イー家具屋は全力で応えます。
塗膜の再生は、家具の延命。
塗装が剥げただけで、家具としての機能は失われていません。
表面をリフレッシュするだけで、その家具はまた数十年、家族の食卓を支え続けることができます。
木材という貴重な資源を大切にし、長く使い続けること。それが私たちのできる一番のSDGsです。
その家具、まだ諦めないでください
「ベタつきを直したい」「色を変えたい」「傷を消したい」
まずは写真を送ってください。
大川の塗装職人が、最適な修理方法をご提案します。
※しつこい営業は一切いたしません。
※お写真があれば、概算のお見積りが可能です。
「女性の魂」を直すということ
ご購入から約40年が経つ「紫檀(したん)」のドレッサーの再生修理です。
かつて、婚礼家具のドレッサーは「女性の魂」と呼ばれ、新居に一番最初に運び入れる大切な家具でした。
お嫁入り道具としてご両親が持たせてくれた大切な品。色落ちや白化が進んでも、簡単に買い替えるわけにはいきません。
希少な「紫檀」の価値
生まれも育ちも家具屋の私から見ても、当時としても非常に高級な一品です。
現在、このクラスの紫檀家具は材料不足によりほとんど新規製作されていません。
本体は上質な素材ゆえに大きな損傷はなく、紫外線による軽度の表面劣化と引手金具の緩み程度でした。
丁寧に研磨し、再塗装を施すことで、紫檀特有の深みのある赤褐色と美しい木目が見事に蘇りました。
壊れた椅子は「作り直す」
本体に比べ、毎日座る椅子はしっかりと時間が経っており、背もたれの木部は割れて形が保てない状態でした。
そこで、私たちは「背の木部を新たに製作」し、クッション材交換・張り替えを実施しました。
素材の良さを最大限に活かし、見た目も座り心地も “あの頃の良さ” をそのままに美しく再生。
修理して蘇ったその姿は、新品以上の価値と存在感を放っています。